冷戦後の米中関係 2
「当初は本当にそういう陰謀説というものを中国の指導者たちが本気で信じていたかどうか、僕は怪しいと思うんです。
ところが89年の秋に東欧で激動が起きて、そこで一歩現実味を帯びてきました。
そこへさらに湾岸戦争が起きて、湾岸で今度はアメリカが肌脱ぎで正面に立って、いわば世界の警察的役割を演じたと。
でこうなると、やっぱりわれわれが考えたとおりだとなってきてですね、中国に対して重大な干渉を引き起こすかもしれないということになってきたわけです」。
・・・半面、今後の米中関係は人権問題が大きな鍵のひとつになるという見方もあります。
アメリカ・マサチューセッツ工科大学(MIT)のルシアン教授はこう語っています。
「人権の問題はポスト冷戦時代において、より大きな問題となってくるでしょう。
それは天安門事件だけの問題ではないのです。
知識人の問題や、チベットの問題もあります。
こういった問題はこれからもどんどん出てきます。
米中関係を悪化させる要素は十分すぎるくらいあるのです。
おそらく中国は人権という問題に対して、アメリカ側から非難されることにますます不快感を覚えるでしょう。
ですから、過去においてほどわれわれの関係は容易なものでなくなっていくわけです」。
・・・しかし、人権問題がネックになるとはいえ、アメリカは決して中国を見放しているわけではありません。